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2023.08.11
2023年9月度の郷土料理
2023年9月度の郷土料理は、
徳島県の「金時豆いりかきまぜ」で、9月8日(金曜日)です。
静岡県の「遠州焼き」で、9月20日(水曜日)です。
● 「金時豆いりかきまぜ」
金時豆いりかきまぜ(ばら寿司)は徳島県の郷土料理です。まぜくり、五目ずし、かきまぜ、おすもじとも呼ばれます。
特に、祭りや節句といった祝い事の際に供されます。自家栽培の野菜を活用して作成され、各家庭で食べる分に加えて、来客に振る舞ったり、来客の手土産として渡すこともあります。客に振る舞う際は卵を加えることもありました。
旧暦10月(亥の月)の亥の日に食べるばら寿司はいのこずしと呼ばれ、農作物とともに神前に供える料理でもありました。升の八分目まで盛りつけて、「翌年は升いっぱいの豊作になるよう」と願うことが慣例でもあったようです。
徳島はもともと米の収穫量が少なく、さまざまな具材を加えて量を増やし米の使用量を減らそうと考えたことが始まりといわれています。使用される食材は地域や季節によっても異なります。
スダチ果汁、柚子酢、ユコウ酢といった柑橘酢を使った合わせ酢で酢飯を作り、砂糖醤油で煮たこんにゃく、ちくわ、にんじん、ごぼうなどの具材を混ぜ合わせます。春の節句ではぜんまい、わらび、たけのこ、フキ、そらまめといった旬の食材を加えることもあり、地域によっては、干し大根、干し茄子を入れることもあります。徳島県南部では金時豆に替えて落花生を乾燥させて使うこともあるようですよ!
●「遠州焼き」
遠州焼き(えんしゅうやき)は、静岡県浜松市を中心とする地域で食されているお好み焼きの一種です。
「遠州焼き」という名称は、永く浜松で営業していた“潮”(うしお)が東京へ出店した際に、広島焼きや関西焼きとまったく違う 遠州浜松のお好み焼きと言う事で名付けられました。、地元では単にお好み焼きと呼ばれています。
小麦粉、鶏卵を使ったお好み焼きの生地に沢庵漬け、紅ショウガ、ネギを混ぜ入れて薄く焼き上げたもので、関西地方で主流の混ぜ焼きの一種であるキャベツ、豚肉、イカなどを入れることもあります。切り口からは沢庵漬けの黄色、紅ショウガの赤、ネギの緑が見え、カラフルなのも特徴です。
鉄板で両面を焼き上げた後、二つ折り、または、三つ折りにし、醤油を塗り、上からサバやアジのかき粉をまぶすようです。
浜松市では、三方原大根の生産が盛んであり、これを使った沢庵漬けを作る業者も多数有り、また家庭で作ることもあります。キャベツが現在ほど一般的でなかった時代に、より身近にあり、歯ごたえや腹持ちもよい沢庵漬けを代用としてお好み焼きに入れて生まれたものと考えられています。